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中高年からのうつ病に注意

ストレスの多い現代社会の中、うつ病にかかる中高年世代の方が増えています。
更年期などで体調の変化を抱えながら、家族や職場での責任感も重く、さまざまな悩みを自分ひとりで抱え込んでしまう方が多いのも中高年世代にうつ病が多いひとつの要因です。

特に几帳面で責任感が強く、真面目で何でも真剣に取り組む、何か頼まれると断れない、といった性格の方がうつ病にかかりやすいと言われます。真面目なあまり真剣に考えすぎてしまったり、他人に気を使いすぎたりする事から次第にうつ状態が進行していきます。

中高年の男性の場合は、仕事上の問題がうつ病の引き金になるケースが一番多くなっています。仕事でミスをしてしまったとか、リストラで職を失った、定年で会社を辞めたなどが原因で、自分の存在意義を失ってしまったり、今後の生活に不安がつのったりして、うつ状態に陥ります。社会的に不景気で失業率が高い時ほど、うつ病による自殺者が多いという統計もあります。

しかし現在、うつ病は治らない病気ではなく、きちんと治療をすれば回復することがわかっています。うつ病の兆候が見られたら、軽いうちに治療をする事が何よりも大切です。

 

中高年世代のうつ病の初期症状

中高年世代のうつ病の初期症状は、身体的な症状を伴う事が多いという特徴があります。
次のような症状が現れたらうつ病の可能性がありますので、早めに休養をとったり治療を開始するようにしましょう。

食欲減退
何を食べてもおいしいと感じられず、食べたくないけれど、無理やり口に押し込んでいるという状況になります。逆にものすごく食欲が沸いてしまう場合もあります。

全身倦怠感
何となく身体が重い、全身が疲れていると感じます。肩こりや目まい、立ちくらみがする場合もあります。

持続的な頭痛
頭が重く、どんよりとした感じの頭痛が一日中続く事が多く、時には鎮痛薬も効かない時があります。

体重の低下
食欲減退の影響もあり、げっそりと痩せてくる場合があります。

耳や目の調子が悪い
目の疲労や目まい、耳鳴り、音が聞こえにくくなるなどの症状が出る事があります。

胃腸の具合が悪い
胃腸はストレスの影響を最も受けやすいところですが、うつ病の初期に胃の痛み、吐き気、下痢、便秘などの症状が出る事があります。

動悸や息切れがする
うつ状態になると自律神経も不安定になるため、動悸や息切れがする場合があります。

黒っぽい服を着るようになる
うつ状態に陥ると、明るい色よりもなぜか黒っぽい服を好んで着るようになります。

睡眠障害
なかなか眠れない、夜中に何度も目が覚めてしまう、しょっちゅう悪夢を見る、朝早く目が覚めてしまう、などの睡眠障害が現れます。

マイナス思考
「自分はダメな人間だ」「存在している価値がない」などと思いつめてしまったり、自信を失い、劣等感を抱き、自分を責めるようになります。

記憶力・集中力の低下
物事に対して興味を失い、物忘れが激しくなり、集中力も低下するため、同じ事に長時間取り組むことができなくなります。

 

うつ病かな・・・と思ったら

まずは、ゆっくりと休養してストレスを取り除きましょう。軽いうつ状態ならそれだけで改善することもあります。

症状が重くなってくるようなら、「心療内科」を受診してみましょう。「精神科」を受けるのは抵抗があると感じる方も心療内科なら気軽に受ける事ができます。診療内科では、精神的なストレスや悩みを聞いた上で適切な治療法を提示してくれます。

しかし、幻聴や幻覚があったり、自殺願望などがある場合は「神経科」や「精神科」を受診する必要があるかも知れません。

うつ症状の治療法としては、一般に薬物療法とカウンセリングとがあります。薬物療法では抗うつ薬・抗不安薬・睡眠薬などが使われます。

カウンセリングでは、医師やカウンセラーに悩みや問題点を話すことにより、さまざまな角度から自分を客観的に見られるようになり、うつ症状の改善へとつなげます。

カウンセリングの場合は、心を通じ合えるカウンセラーや医師に出会う事が大切なので、担当医と相性が合わない、なじめないと感じたら遠慮せずに医師を変えてもらったり、病院を変えましょう。

またうつ病は心の病なので、完全に治すには時間がかかります。周囲の協力を求めながら、あせらずにじっくりと治して行く事が大切です。

 

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